板倉雅宣『活版印刷発達史 ― 東京築地活版製造所の果たした役割』(印刷朝陽会, 2006年)
会社名
東京築地活版製造所
社史名
『活版印刷発達史 ― 東京築地活版製造所の果たした役割』』
配架場所:千代田図書館「出版にまつわる本棚」
資料番号:130240088 請求記号:出版業 / 749.4
社史紹介
会社紹介
近代日本における活版印刷業の確立に重要な役割を果たした活字製造業者。旧幕時代長崎オランダ通詞で、製鉄や洋式航海術にも携わった本木昌造(1824年から1875年)や、その門人平野富二(1846年から1892年; のち石川島造船所を創立) らが、明治初年に長崎に興した活版伝習所・製造所に淵源する。1871(明治4)年に東京に進出、神田をへて築地に本社を構え、以後「築地活版製造所」「東京築地活版製造所」と称した。明朝体の標準化やポイント活字の導入などで日本の活字界を牽引する存在だったが、関東大震災で新本社工場が罹災、徐々に社勢が衰え1938(昭和13)年解散するにいたった。
内容紹介
東京築地活版製造所が作成した活字見本を豊富に紹介するとともに、会社の定款などの文書、関係者の書簡や伝記、新聞記事・広告などに依拠しながら、東京築地活版製造所の前史から解散にいたるまでが丁寧に記載されている。また、別資料からの引用ではあるが、経営指標に1章を割き、図表やグラフによって経営状況を通事的・客観的に見る工夫がされている。
内容注記
【図版】
巻頭カラー
・東京築地活版製造所作成の活字見本
・清国から受注した切手 など
本文中:
・本木昌造ら関係者の肖像、東京築地活版製造所の外観、所在地の地図、製品など多数
【付録】
・巻末に「活字見本帳 抜粋」、「資料」などあり。目次参照。
関連文献
- 川田久長 『活版印刷史』(印刷学会出版部、1981年)
- 矢作勝美 『活字=表現・記録・伝達する』(出版ニュース社、1986年)