江戸の小説 草双紙の変遷と読本 ~木版摺の挿絵や表紙に注目して~
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千代田図書館内の一角に設けられた、神田古書店連盟との連携展示・出張古書店コーナー「としょかんのこしょてん VOL.35」のご案内です。
4月27日(水)まで「江戸の小説 草双紙の変遷と読本 ~木版摺の挿絵や表紙に注目して~」と題し、江戸時代の和本などを扱う大屋書房より、曲亭馬琴や十返舎一九、山東京伝らの作品約20点を展示・販売(仲介)いたします。
江戸時代の小説類には、北斎や広重など浮世絵師の木版摺の挿絵や表紙絵が描かれています。読み物としてだけでなく、挿絵などもお楽しみください。
「本の街」神田神保町 オフィシャルサイトBOOK TOWN じんぼうでも紹介されています。
としょかんのこしょてん VOL.35
■□江戸の小説 草双紙の変遷と読本 ~木版摺の挿絵や表紙に注目して~□■
期間 | 4月1日(木)~4月27日(火) (予定) |
場所 | 千代田図書館9階 出張古書店コーナー |
担当 | 大屋書房/江戸時代の和本、浮世絵版画、古地図 |
お問い合わせ | 千代田図書館 03-5211-4289・4290 |
徳川時代の出版文化の特徴は、ひとつには上方から江戸へ徐々に出版の主流が移行していったこと、もうひとつは書物の需要が一部の貴顕富裕層から一般庶民へ広がってきたことがあげられるでしょう。江戸が都市として整備されてきた元禄以降には、この地でも庶民を対象とした草双紙や浮世絵が盛んに版行されるようになります。上方に対して江戸の地で作られた本、「地本」の誕生です。この娯楽性の高い読み物は、ときには幕府の禁制のために姿を変えながらも、つねにその時々の読者の需要にあわせて変化し、成長してきました。
今回の展示では、曲亭馬琴や十返舎一九、山東京伝らの作品をご紹介します。それらを含む「草双紙」と呼ばれる江戸期の小説類は、戯作者と浮世絵師のコラボレーションといってよいでしょう。読み物としてだけではなく、北斎や広重の描く木版摺の挿絵や表紙絵、デザインにもご注目ください。
【出品リスト】
赤本 | |||
「どうけ謡かる口」 | 近藤清春画 | 1冊 | |
「ねこ鼠 大友真鳥」 | 近藤清春画 | 享保十二年刊 | 1冊 |
黒本・青本 | |||
「十二ヶ月化物づくし(版心)」 | 1冊 | ||
「中昔犬の手柄」 | 鳥居清倍画 | 宝暦十二年刊 | 2冊 |
「源九郎狐出世噺」 | 宝暦十二年刊 | 2冊 |
黄表紙 | |||
「江戸生艶気樺焼」 | 山東京伝作画 | 天明頃 | 3冊 |
「化物太平記」 | 十返舎一九作画 | 享和四年序刊 | 合本1冊 |
「栄花夢後日話 金々先生造化夢」 | 山東京伝作 重政画 | 寛政六年刊 | 3冊 |
合巻 | |||
「風俗金魚伝 3種」 | 曲亭馬琴作 国安画 | 文政十二~天保三年刊 | 10冊 |
弘化四年刊 | 10冊 | ||
弘化四年序刊 | 5冊 | ||
「ろくろ娘かさねさらやしき 会談三組盃」 |
山東京伝作 春扇画 | 文化十一年刊 | 2冊 |
「春霞ゆるしの廓」 | 五柳亭徳升作 国芳画 | 天保三年刊 | 3冊 |
「於組総次郎 洗鹿子紫江戸染」 | 墨川亭雪麿作 英泉画 | 天保六年刊 | 3冊 |
「宇治拾遺煎茶友」 | 墨川亭雪麿画 泉晁画 | 天保五年刊 | 3冊 |
「江都錦双蝶曾我」 | 市川三升作 国貞画 | 文政七年刊 | 2冊 |
「七組入子枕」 | 笠亭仙果作 国芳画 | 嘉永三年~七年刊 | 袋付 合本7冊 |
「親敵 善知鳥俤」 | 山東京伝作 豊国画 | 文化七年刊 | 2冊 |
「化物念代記」 | 晋米斎玉粒作 国丸画 | 文政二年刊 | 1冊 |
「無如在怪談」 | 五返舎半九作 国信画 | 文化十四年刊 | 1冊 |
「旗飄菟水葛葉」 | 瓢亭種繁作 広重画 | 天保五年刊 | 3冊 |
読本 | |||
「墨田川梅柳新書(校合本)」 | 馬琴の自筆入 曲亭馬琴作 北斎画 |
文化四年刊 | 6冊 |
「墨田川梅柳新書」 | 曲亭馬琴作 北斎画 | 文化四年刊 | 6冊 |
「忠兵衛梅川赤繩奇縁伝 木之花双紙」 |
歠醨陳人(小枝繁)作 葛飾北岱画 |
文化六年刊 | 合本1冊 |
「綟手摺昔木偶」 | 柳亭種彦著 重信画 | 文化十年刊 | 5冊 |
◇出品リストは予告無く変更になる場合があります◇
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